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収納は造作するのではなく家具に任せるという発想【255】

メインになる壁はグレージュ。床はブラックウォールナットの無垢材。リビングは緩やかな勾配天井とし、ダイニング・キッチンの天井にはダークブラウンの梁を意匠として表しにしています。バックパネルにダークグリーンのタイルを貼ったシンプルな壁付のオープン・キッチンも相まって、欧米映画のワンシーンをイメージさせるデザインのLDKを持つA邸。この上質な空間に贅沢に配置された歴史ある有名家具が、空間をより上品に見せています。ダイニングセットはデンマークを代表するデザイナーのハンス・J・ウェグナーがデザインしたYチェアとCH002。その上に下げられたペンダント・ライトはルイス・ポールセンのPH5。リビングの中央には、同じくルイス・ポールセンのPatera600。その下でゆったりと構えているフリッツ・ハンセンのアルファベット・ソファもラグジュアリーな空間に溶け込みます。さらに、キッチン収納とテレビ台には1885年にスイスで創立した家庭・オフィス用のモジュラー家具メーカーUSMのHallerシリーズ。モジュラー家具とはパーツを組み合わせることで、自由に形を変えることができる家具のことです。使いやすい寸法と好みの材料でつくる造り付け収納もいいですが、普段使いの収納に名作家具を利用することで、造作とは趣の異なる上品さを有する空間になりました。これらの家具は、見た目の美しさもさることながら、機能や使い心地の良さまで綿密に計算された、まさに「用と美」を体現するプロダクト。私たちのつくる家と同じ思想でつくられています。

デザインテイスト モダン
延床面積 30.6坪
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